MEL製品 最適化解析機能

S-NAP-PRO S-NAP-DESIGN S-NAP-FIELD
【最適化解析機能(バンド・ゴール形式)】
~最適化は、そのモデルでサポートされる各解析モード全てに於いて用いることができます ~


最適化機能とは、希望する特性と可変する素子を指定すると、希望特性になるように素子値を自動調整する機能です。手順としては回路図を描き、希望ゴールと調整したい変数を指示して実行させます。


バンド数、ゴール数、素子数は無制限に設定できます。
Quasi Newton,Gradient,Simplex法を用いています。ディフォルトはこれらを組み合わせたハイブリッド法です。
ゴール記述に、式(複素関数式)が記述できます。
最適化の種類
Sパラメータ最適化
  (バンド・ゴール形式)
  カーブフィット形式
AC最適化
DC最適化
線形波形解析最適化
ハーモニック・バランス最適化
トランジェント最適化


【LNAの最適化による設計例】
2.5GHzの低雑音増幅器(LNA)を最適化で設計した例です。
伝送線路の最適電気角が出力されています。
グラフから、2.5GHzでリターンロスと雑音指数が両立されていることがわかります。
一般にFETのΓoptとS11*は異なった位置にあり、パワー整合と雑音整合を両立させることは難しいのですが、最適化はこれらを適当に両立させることができます。
SNAP-Designを用いれば、最適化を使用しなくてもLNAの設計は可能ですが、最適化はさらに柔軟に特性を追い込むことができます。


【BPFフィルターの最適化による設計例】
8.5GHzのBPFを最適化で設計した例です。
長さ、幅など6個の変数をオプティマイズしています。
最適化を行うことにより、特性が改善されることがわかります。
SNAP-Designを用いれば、最適化を使用しなくてもエッジ結合のBPF設計は可能ですが、最適化はさらに柔軟に特性を追い込むことができます。

最適化前の特性
 
最適化後の特性


【最適化解析機能(カーブフィット形式)】
~カーブフィット最適化は、S・NAP-Linear(B)以上のモデルで用いることができます ~


カーブフィット形式の最適化とは、ゴールにSパラメータのファイルを指定して回路特性がそのファイルの全ての周波数でSパラメータに複素量で一致するように最適化する方式で、等価回路のパラメータ算出等に適しています。 以下の例は、HEMTの等価回路定数をHEMTの実測データから求める例で、左端のグラフは最適化前の状態を示しています。真ん中のグラフは、最適化後の等価回路の特性です。右端のグラフはHEMTの生特性で、等価回路の特性が実測データに等しくなっていることがわかります。


【HEMT等価回路定数抽出例】
最適化前の特性   最適化後の特性 FETの生データ
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