MEL製品 コンボリューション・トランジェント解析機能

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【コンボリューション・トランジェント解析機能】
 


一般的なトランジェント解析は、 (1)式を解く、LUMPEDエレメント問題にのみ対応しているものが多く、伝送線路やSパラメータデバイスを含む場合、等価回路変換などの手法が用いられます。しかしながら、信号源が広帯域のスペクトルを含む場合や等価回路が複雑になる場合などでは、等価回路素子に周波数特性を持たせるなどの必要性が生じ、汎用性や精度面で限界があります。周波数分散性をもつエレメントを扱う場合、いわゆるDistributed問題を扱う場合、正確には(2)式を解く必要があります。

(2)式を解く必要がある素子には以下のようなものがあります。




ロスや分散特性を持つ伝送線路
結合線路
Sパラメータデバイス
複雑な数学モデル

コンボリューション解析機能は、このような周波数ドメインでしか素子特性が表せないような素子が存在する場合でも、過渡特性をシミュレーションすることができる機能です。



【コンボリューションを用いた過渡解析例】



以下の例は電磁界解析で得られたパターンのSパラメータを2ポートのブラックボックスに割り当て、その入力にM系列のPN符号を入力しているものです。観測波形は負荷端における電圧波形で40nSecのトリガーによるアイパターンです。
 



【コンボリューションによるカップル線路のシミュレーション例】
長さ100mmのパターンが4本隣接している線路の伝送特性をシミュレーションしたものです。
負荷のインバータはFETで構成されている非線形素子です。
4ラインの結合線路は、最初8x8のSパラメータで特性が算出されます。次にそのSパラメータのインパルス応答が求められます。
インパルス応答との畳み込み積分を行い、回路の過渡特性を計算します。


【1200MHz VCOのシミュレーション例】
直列帰還発振を用いたVCOの例です。
発振の立ち上がりとスペクトルを観ることができます。
伝送線路もコンボリューションでシミュレーションされます。
この回路は、SNAP-Designで設計したものです。
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english MEL Microwave & Electronics Laboratory