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S-NAP® PCB Suite®MEL Product

S-NAP PCB Suite®の概要

S-NAP® PCB Suite®は、3次元図形上に実装基板、筐体、ワイヤなどを組み合わせてモーメント法による電磁界解析を行い、各部の電気的特性解析や電圧分布を可視化できるシミュレーションソフトウエアです。

複数基板、筐体、ワイヤ、放熱板、フェライト等を含んだ電磁界解析が可能

  • 静電ノイズ解析
  • スイッチング解析(基板上でのトランジェント解析)
  • 伝導ノイズ解析
  • インピーダンス解析
  • SI解析
  • 放射解析
  • 入射波解析(RFノイズ)
  • 近傍電磁界表示、遠方界表示

S-NAP PCB Suite®

S-NAP PCB Suite®

S-NAP PCB Suite®
近傍電界分布

S-NAP PCB Suite®の構造

ソフトウエア構造は、図のように1次解析部分(電磁界)と2次解析部分(ベンチ)に分かれています 1次解析は、素子端子をポートに置き換え基板全体のSパラメータを電磁界解析により求めます、2次解析では1次解析で得られたSパラをコアにして、端子に素子を接続し回路解析を行います、これにより実装状態での基板解析を可能にし、素子定数の変更等も容易にしています。

S-NAP PCB Suite®の構造

2D,3Dテストベンチ

2D,3Dベンチでは、任意の端子に信号源やLCR等を設定し解析を行います。ここではQ-DATAで出力された電磁界情報を用いて回路解析を行いますので、回路条件を変更した場合に高速に特性の差を得ることができます。図はオシロスコープモードでプローブをあて波形を観測している場面です。

2D,3Dテストベンチ

2D,3Dテストベンチ

基板上でトランジェント解析が可能

素子を基板に実装状態でトランジェント解析等が可能ですので、スイッチング動作時の電流引き込みやパスコンの過渡電流、電源の揺らぎなどか解析できます。

基板上でトランジェント解析が可能

基板上でトランジェント解析が可能

クランプフィルタ(フェライト)の解析(伝導ノイズ)

クランプフィルタは、伝導ノイズにおいてコモンモードノイズを抑圧します。この解析には磁性体を含めてスイッチング状態を解析する必要があります。図はツイストペアの電源ラインにクランプフィルタ(フェライト)を挿入した場合のLISNでの伝導ノイズを解析したものです。

クランプフィルタの効果

クランプフィルタなし

LISNノイズ出力

電流電圧分布出力

ベンチでのトランジェントやAC解析後は、その動作条件での「電圧・電流分布出力」が計算可能です。
電流分布では、電流の向きのベクトル表示も可能です。

PC板電圧分布例

PC板電圧分布例

PC板電流分布例

PC板電流分布例

3D電流分布例

3D電流分布例

放射電界、放射パターン、空間電磁界分布計算

エミッション解析として、指定点電界強度、放射パターン、空間電界、磁界分布や空間インピーダンスを計算できます。
「エミッション解析」で、分布ファイルを選択し、必要周波数等を設定し「実行」を行います。

放射電界、放射パターン、空間電磁界分布計算

入射波(イミュニティ)解析

入射波解析は(r,θ,φ)方向から到来する平面波により誘起する電圧電流を解析します。
また、3次元でアンテナやコイルを設定すると、よりリアルなイミュニティ解析も可能です。

平面波入射

平面波入射

リアルなイミュニティ解析

リアルなイミュニティ解析

SI(Signal Integrity)解析

SI解析において信号周波数が高い場合、高域まで精度の高いQ-DATAを必要とします。このような場合必要な部分を「精細領域」に設定します。精細領域は図のように領域を枠で囲むとその内部は高精度に解析されます。図のように斜めの線路を囲みたい場合は、複数の精細領域枠を重ねて描けばOKです。

SI(Signal Integrity)解析

PAM-2/4アイパターン表示

PAM-2/4アイパターン表示

TDR解析

「精細領域」を設定すると、高域まで高精度でQ-DATAを出力できますので、図のようなTDR特性も解析可能です。
この例ではDC~50GHzまでのQ-DATAを元にTDR解析を行っています。

TDR解析

複数基板の解析

図は4層基板と2層基板を背中合わせに筐体に組み込んだ例です。このような状態でも解析が可能です。

複数基板を組み合わせた例

複数基板を組み合わせた例

電流分布 @500MHz

電流分布 @500MHz

電界分布 @500MHz

電界分布 @500MHz


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