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S-NAP® PCB Suite®MEL Product

S-NAP® PCB Suite® Ver.3 機能概要

S-NAP® PCB Suite®は部品実装状態のプリント基板全体の電気的特性解析や電圧分布を可視化できるシミュレーションソフトウエアです。プリント板のCADデータを読み込み、電気的特性やノイズの影響などの解析結果を得ることが可能です。
アクティブ/パッシブポートの採用で、10000ピン以上の大規模基板でも、高速に全端子の電圧・電流波形やスペクトルを観ることができ、電流電圧分布、電界磁界分布、放射特性などを解析することが可能です。

アクティブ/パッシブポート

10000端子以上のプリント板の全端子波形を高速に解析

アクティブ/パッシブポート
青ポート:パッシブポート
赤ポート:アクティブポート

S-NAP/PCBの解析手法の基本概念は、基板の全端子をポートに置き換え、基板全体のSパラメータを解析し、そのSパラメータボックスに素子を接続し、実装状態の基板特性を得るものです。しかしながら、端子数が多くなると、全端子に対するSパラメータ計算は膨大な計算量になり、現実的には2000端子程度になります。

この問題を解決するために、アクティブポートとパッシブポートに分類する手法を採用しています。
アクティブポートは、信号の入力や素子の接続を行うことが可能な端子で、いわゆる入出力可能なポートです。
一方、パッシブポートは、信号入力などのアクティブな操作はできず、電圧と電流を観測するのみのポートになります。このように2種類のポートに分類することで、10000端子を超えるような大規模基板においても全端子電圧電流の観測を実現することができます。

解析時間の目安

以下は、一般的な基板の解析時間の例です。
1次解析では、通常30~50周波数サンプリングが必要になり、2次解析では、100周波数サンプリング程度を要します。
例えば、2番目の例で静電ノイズ解析を行った場合、ベンチの解析時間は約1分で、4400端子の電圧電流波形をシミュレーションできます。

アクティブ/パッシブポート

基板 12600端子 25cm□ 8層基板
Active/Passive port 40/12560
1次解析(Q-DATA) 9分/周波数
2次解析(BENCH) 3.8秒/周波数
基板 4500端子30㎝□4層
Active/Passive port 100/4400
1次解析(Q-DATA) 2.3分/周波数
2次解析(BENCH) 1.1秒/周波数

アクティブ/パッシブポート

アクティブ/パッシブポート

基板 1250端子 6層
Active/Passive port 25/1225
1次解析(Q-DATA) 25秒/周波数
2次解析(BENCH) 0.3秒/周波数

GEOM-BENCHペア

GEOM-BENCHペア

「GEOM-BENCH」ペアは、図形(GEOM)とテストベンチのペアのことで、1図形に対して1つのテストベンチを持ちます。
ひとつの基板においても、ESDや電源ノイズなど複数のノイズ問題を解析する必要がありますので、プロジェクトは複数の「GEOM-BENCH」ペアを持つことができます。

図は、ESD解析用のペアとDCDCコンバータ周りの解析ペアの例です。DCDCノイズはDCDCコンバータIC周辺だけを選択して解析を行っています。

リアルプローブ機能

オシロプローブ

オシロプローブ

オシロプローブは、オシロスコープで波形を見るかの如く操作できる機能で、プローブ型のマウスポインタで端子に触れるだけで、基板上のすべての端子の電圧および電流波形を観測することができます。グランド端子は任意の端子に設定することができますので、例えばCPUのグランドを基準にしたデータバスの波形を観るなどということができます。波形だけでなく、周波数スペクトルも同時に表示できます。

ACプローブ

ACプローブ

ACプローブは、スペクトルアナライザやFFTアナライザなどで周波数分布を見るイメージの機能です。任意の端子に取り付けたポートからスイープ信号を入力すると、プローブ型のマウスポインタで端子に触れるだけで、基板上のすべての任意の端子でのAC特性(周波数特性)を観ることができます。グランド端子は任意の端子に設定することができます。例えば、電源端子からスイープ信号を入力し、CPUの電源、グランドで観測すると、どの周波数成分が通り易いかなどがわかります。

テスタープローブ

テスタープローブ

テスタープローブは、高周波まで測定可能なテスターです。アクティブポート間に限られますが、任意のアクティブ端子に取り付けたプローブともう一方のプローブ間のインピーダンスを表示します。ICの電源、グランド端子から見たインピーダンスを知りたい場合などに便利です。

電流電圧,電界磁界分布表示機能

電流・電圧・接線磁界分布

電圧分布
電圧分布

電磁界解析では、パターンを数百万個のサブセクションに分解して、平均一千万元程度のマトリックスを計算します。計算の結果、1次解としてパターン上の電圧分布および電流分布が得られます。これらを可視化すると、高電圧が誘起する部分や電流密度が高くなる部分などを知ることができます。また、電流ベクトル表示では電流の向きが確認できます。

電流分布
電流分布

電流ベクトル表示
電流ベクトル表示

電界・磁界・放射電界分布(オプション)

電界分布
電界分布

ポスト解析機能として、空間の電界、磁界分布を任意のカット面で計算することができます。左図は、CPUからクロック信号が出力されている状態ですが、電界磁界ともにCPU周辺が強くなっていることが確認できます。放射解析は、基板を球体で囲って、どの方向に放射が強いかを計算したものです。周波数により放射方向が変わることがわかります。インピーダンス分布は、3次元ソルバのみの機能になりますが、空間におけるインピーダンス(電界と磁界の比)を表わします。
※ 2.5Dソルバ使用時:近似解
※ 3Dソルバ使用時:厳密解

磁界分布
磁界分布

インピーダンス分布
インピーダンス分布

電圧・電流シート機能

電圧・電流シート機能

リアルプローブのオシロプローブ機能を用いると、全端子の電圧と電流を端子に触れるだけで観測することができます。しかしながら、数千ピンにおよぶ基板の全端子を1つずつ確認するのは大変な作業になります。電圧、電流シート機能は端子電圧、電流の大きさを色で表示する機能で、どの端子に誘導が大きいかを一目で知ることができます。さらに、ノイズ印加点を変えた場合のノイズの重畳の仕方も容易に確認できます。下図は基板の4隅からインパルスノイズを印加した例で、左上から印加した場合が最もノイズの影響を受けやすいことがわかります。

左下から印加
① 左下から印加

左上から印加
② 左上から印加

右上から印加
③ 右上から印加

右下から印加
④ 右下から印加

フィルタリング機能

50MHz以下のスペクトルによる分布
① 50MHz以下のスペクトルによる分布

100MHz以上のスペクトルによる分布
② 100MHz以上のスペクトルによる分布

電圧、電流シートは、タイムドメインの波形においてもスペクトルを用いて色分布を表示しています。例えば、インパルスノイズの場合は、広範囲のスペクトルの合成によりカラーリングされています。このスペクトルを絞り込む機能としてフィルタリング機能が用意されています。フィルタリングは、低域側と広域側を設定でき、どの周波数範囲のノイズ成分が誘導しているかを容易に知ることが可能です。

入射波解析機能(オプション)

入射波による電圧分布
入射波による電圧分布

この機能は、空間的に離れた位置から、RF信号を照射するものです。無線トランシーバなどの高周波発生機器を基板の近傍で動作させるイメージです。外来波信号として、基板に到来した電磁波は、パターンに電位を誘起します。入射波解析機能は、θ,φ方向から到来する平面波を設定できます。EMS解析に最適です。
※ 2.5Dソルバ使用時:近似解
※ 3Dソルバ使用時:厳密解

入射波解析機能(オプション

放射解析機能(オプション)

放射解析機能(オプション)

この機能は遠方点電界計測機能で、電波暗室での測定と同じイメージです。例えば、基板の上方3m地点(R=3,θ=0,φ=0)の電界強度の傾向を知ることができます。 一般的に基板端子だけでの観測では、物理的に接続されているため、基本波成分が大きく見えてしまいますが、この機能は空間伝搬した結果ですので、どの周波数成分が優勢に到来しているかなど、基板端子では得られない情報を得ることができます。
※ 2.5Dソルバ使用時:近似解
※ 3Dソルバ使用時:厳密解

放射解析機能(オプション)
DCDCコンバータの放射ノイズ

3次元電磁界解析機能(オプション)

MPIE-PEEC法

MPIE-PEEC法

このオプションは、3次元のフルウエーブ電磁界解析エンジンです。MPIE-PEEC法(Mixed Potential Integral Equations - Partial Element Equivalent Circuit)を用いて、高精度に解析が行えます。メアンダラインを含むような差動線路の特性は、隣接結合が重要で、3次元の電磁界解析が必要になります。このオプションが導入されていれば、Q-DATA作成時に電磁界エンジンを選択することができます。

3次元電磁界解析機能(オプション)

3次元電磁界解析機能(オプション)

3次元電磁界解析機能(オプション)

3次元電磁界解析機能(オプション)


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